フラッシュバックって何ですか?

強いトラウマ体験を受けた後に、

そのつらい記憶が、意識とは関係なく、不意によみがえってくることで、

PTSDの症状のひとつとしてもみられます。

 

その記憶とは、その時の情景(映像)とは限らず、

音やにおい、味覚などの感覚である場合もあります。 

 

そしてそれに伴い、恐怖、怒り、不安などの非常に強い感情に襲われ、

動悸や手足の震え、手のひらの発汗などの

様々な身体の反応を引き起こします。

 

時にはその間に、周りで何が起こっているのか

分からなくなることさえあります。 

そのため、自分の頭がおかしくなったのではないかとか、

コントロールが効かないことで、

精神力が弱いのではと思われる方もいるようです。 

 

しかし、これは誰にでも起こりうる脳の反応であり、

その方のいわゆる精神力などとは全く関係ありません。

 

言うなれば、アレルギー反応のようなもので、

ちょっとしたきっかけが頭の中の警報スイッチを押して、

様々な反応を引き出してしまうのです。 

 

一般的には、時間の経過とともに、

そういった症状は徐々に薄らいでいきますが、

そうでない場合には、専門家に相談することが必要です。

 

その症状自体が、精神的健康に悪影響を与えますし、

過剰な不安や怒りが周囲の人へ向かうことで、

それらの人との関係に悪影響を与えてしまったりもします。 

 

しかし、フラッシュバックの内容が

親しい人との死や被害と結びついている場合、

余りにも辛く耐えがたい記憶であるのにも関わらず、

それを忘れたくない、忘れてはいけないと思ってしまうこともあります。

 

そういった場合でも、専門家と相談しましょう。

もし、あなたがその出来事を思い出しても、

あなた自身が脅かされず、

もう一度安心や安全を感じて

あなたらしく生活が送れるようになるよう一緒に考えていきましょう。

(臨床心理士 前田憲枝)

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